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実践的サン=シモン主義としてのクレディ・モビリエと共産主義に対するエージェンシー理論分析

社会主義に対する私の考え

2-1.社会主義は閉鎖空間でしか成立しない

  「社会主義は閉鎖空間でしか成立しない。それゆえに社会主義が今後再び奨励される可能性は極めて低いだろう。」これが本講義とテキストを読み終えた現時点での私の考えです。では、なぜこのように私が考えるのかを以下に示します。講義によれば、社会主義の特徴とは以下の3点に集約されます。

  ① 平等志向としての社会主義

  ② 計画経済(組織化)としての社会主義

  ③ 暴力による統治としての社会主義

さて、ここで重要なことは、3点が社会主義の成立にとって不可欠であるということです。①と②がリンクすることは容易に理解できます。たとえ平等志向としての社会主義であっても、組織化は不可欠です。テキストから引用すれば、「この原理で組織が拡大すると、互いに同じレベルにあるメンバーが多数集合してつくる扁平な巨大組織になってしまう。」ということです。では、何故アソシアシオンの成立には暴力が不可欠なのでしょうか。

2-2.社会主義のエージェンシー理論による分析

ここで、新制度派経済学におけるエージェンシー理論を使って簡単な説明を試みたいと思います。エージェンシー理論では、人間の行動仮定に関して、以下のような形で効用最大化仮説と限定合理性の仮定が導入されます。

A. 利害の不一致の仮定

B. 情報の非対称性の仮定

エージェンシー理論では、このような限定合理性の仮定のもとでは、エージェントはプリンシパルの不備に付け込んで、悪徳的に利益を得ることができます(機会主義的行動)。このような機会主義的行動の現象としてアドバース・セレクション(逆選択)やモラル・ハザード(道徳的危険)があります。

さて、ここでアソシアシオンを図る人々(エージェント)と一般市民(プリンシパル)の間においてAとBの2つの仮定が成立していると考えれば、アソシアシオンを図る人々による暴力による統制は、エージェンシー理論でいうところの機会主義的行動の典型例として説明がつくのではないでしょうか。

2-3.結論

このように、社会主義の成立をエージェンシー理論によって検証すると、社会主義の成立には情報の非対称性が不可欠であるように私は考えます。


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